中国MBAに挑戦した夫婦のその後(仮)

北京大学MBAを修了したサラリーマンのその後や関心を持つようになった中国ビジネスに関する情報について、気ままに記録していきます。

1年間のまとめ-1

今回から1年間のまとめに入ります。

まとめ方としては、、、

1. 大学

1) 講義・課題

2) 交友関係

3) その他イベント

2. 課外活動

1) 活動内容

2) 交友関係

3) その他イベント

について、それぞれ所期の目標とそれに対する達成度についてまとめます。

1. 大学

1) 講義・課題

目標は「英語で中国人相手に経営に関する議論をリード/サポートすること」、「英語のプレゼンテーションに慣れる」でした。個別の科目についてというよりも、一般的なビジネススキルを磨くことに焦点を置いていました。

議論のリードについて言えば目標はほぼ達成でき、英語のプレゼンテーションに関して言えば75%程度は達成できたと思っています。

クラスメイトのほとんどは私より若く、また年齢を重んじるアジア人が多い事から自然と年長者である私がリーダーシップを取る機会が多かったです。私自身は自分でリードするだけでなく彼らにもリーダーシップ経験を積んで欲しいと思っていたので、特に2ndセメスターからはなるべくサポートに回ろうと意識しました。ただ、任せておくと議論が発散しやすいので、時間がないときなどは我慢できずにイニシアチブをとってしまいましたが(放っておくといつまでもしょうもないことを議論し続けるので)。クラスメイトの特徴として、知識は豊富だけれどそれをどうやってまとめていくか、議論をどうやって収束させていくか、という点に慣れていない人が多かったので、「若手の教育」というシチュエーションを想定したトレーニングになったかもしれません。

また、プレゼンテーションについては日本語でももともと得意ではなくむしろ下手なほうなので相当苦労しました。日本語よりも綿密に準備やノートを作ったりするのですが、一度話す内容を忘れたりつっかえたりすると、そこから戻ってくるまでにかなりの時間を費やしてしまうこと、英語で抑揚をつける事がやはり難しいこと、デリバリー(聴衆へのアピール)にまで気をくばれないことなど、課題を挙げればきりがありません。第3セメスターでは特にプレゼンテーション技術の向上に注力していきたいと思います。

講義自体に対する満足度は50%程度です。もともとあまり期待はしていませんでしたが、決してレベルが高いとは言えないと思います。意図的にレベルを落としているようにも感じました。個人的な意見としては、教える内容をもっと濃くすれば必然的に学生もそれに引っ張られていくと思うのですが。

もう一つ要因として挙げられるのは、学生の授業に対する意識の低さです。以前一度アジアの他のMBAの授業をいくつか見ましたが、講師の教える技術レベルとしては同じだったかもしれません。差がつくのは、学生同士のディスカッションと学生の意識の高さによるところだと思っています。こちらの学生、特に中国人は授業よりも新たな就職先探し熱心であり、課題に真剣に取り組むことや授業に参加する事自体にモチベーションを持っていません。また結婚している人も多く、彼らは家庭での時間を大切にする中国人らしくグループディスカッションに参加する時間が短かったり、課題への取り組みが中途半端だったりと期待を大きく下回るパフォーマンスでした。

これらの結果、講義に対する満足度は全体的に低くなり、中国人だけでなく留学生のモチベーション低下につながったものと考えられます。

これを改善するには、まずはコンテンツ、授業をもっと充実させるべきでありもっと単位取得の基準を厳しくするべきでしょう。例えば、多くの授業はテストで50%決まってしまいますが、授業中の貢献度を50 - 60%にして、かつ授業を必死でやらないとついてこられないレベルにすることで多少は変わるのではないでしょうか。

2) 交友関係

目標としては、「中国人の友人を多く作る」ことでした。それがここに来た目的の1つであり、中国を理解する上で最も効果的なのは明白だからです。

その視点では、1stセメスターは達成できたとは言えず、2ndセメスターは中国人女子のグループにしっかり食い込んだことで達成度は90%程度と言えるでしょうか。彼女たちとの普段の会話から中国文化や政治・経済の話、日本の話、今どきの中国人女子の話などをできたことはいい経験となりました。惜しむらくは、男子の一部とあまり話さずに終わってしまったことでしょうか。

また、以前の記事で述べた通り、IPPという中国企業向けのプロジェクトを通じて非常にいいメンバーと仲よくなれました。

こちらに来る前には日本人がどう思われているか結構不安でしたが、来てみればもちろん日本という国や政治家に対してはいい印象を持っていないものの、日本の文化などには高い関心を持つ人が多く、私が知らないディープな世界を知っている中国人も多くいました。歴史認識と併せて日本の文化や食についてもっと勉強する必要性を感じています。

3) その他イベント

クラスで1-2か月に一度程度はパーティを開催したり、MBA内のバスケットボール大会に参加したりしていました。主要なイベントにはほぼ参加していたので、クラス内でのプレゼンスという意味ではかなり高かったと思います。反省点は、自分で何かを企画することがなかった点です。特に目標は定めていませんでしたが、満足度としては40%でしょうか。

次回は、大学外での活動についてまとめます。