中国MBAに挑戦した夫婦のその後(仮)

北京大学MBAを修了したサラリーマンのその後や関心を持つようになった中国ビジネスに関する情報について、気ままに記録していきます。

北京大学と清華大学の新しいプログラムについて

あっと言う間に11月に入ってしまいました。

しかし香港はまだまだ暑い日が続いており、朝晩はすごしやすいもののそれでも半袖短パンで過ごすことも可能な気候です。秋らしさが全くないのですが、北京のように夏から一気に冬に変わるよりははるかにましで、香港に来てよかったと思えることの1つです。

最近、北京大学から新しいデュアルディグリープログラムが開始されることが発表されました。今年から始まった清華大学の新しいプログラムと併せて紹介したいと思います。

■ ESADE - Guanghua Dual MBA Program

スペイン・バルセロナにあるESADE Business School北京大学・光華管理学院とのデュアルMBAプログラムが2015年から開始されることとなりました。

ESADE側のリリースはこちら

北京大学側のリリースはこちら

ヨーロッパのMBAを目指す人には馬の耳に念仏ですが、ESADEはFT MBA Ranking '14で22位にランクされており、ダイバーシティの点ではヨーロッパNo.1とされるビジネススクールです。ESADEから香港中文大学にExchangeで来ている日本人の方がいらっしゃるのですが、その方曰く「アントレプレナーシップに強」く、スペイン語圏であることから、アジアのMBAではなかなかお目にかかることが無い南米大陸からの留学生が多くいるようです。

これで北京大学・光華管理学院が提携しているデュアルMBAプログラムは10となり(アメリカ2, カナダ1, フランス1, ドイツ1, スペイン1, シンガポール1, 韓国2, 日本1)、MIT Sloan (Master of Science in Management Studiesで、MBAではない)を入れると11のデュアルディグリープログラムが来年から提供されることになります。

私のクラスからは多くの中国人が取っているのですが、留学生も3名がフランス・ESSECとシンガポール・NUSに行っています。ただ留学生に関して言えば、もともと「中国について学びたい」から北京に来ているので、デュアルディグリーを選択する人の数はそもそも少ないのですが、「中国について学びたいけれど、欧米のMBAも経験したいよね」という人にとってはまた1つ魅力的な選択肢が増えたと思います。さらに言うと、1年目を北京大学から始める場合には1年目の授業が始まってからアプライが始まるので、北京大学からオファーをもらってから授業が始ってからしばらくの間の数ヶ月をプログラム選択にあてられます。また各提携大学がインフォメーションセッションを北京大学の学生だけのために行ってくれるので、得られる情報の量は日本で得られるものよりも多いのではないでしょうか。

■ Tsinghua - MIT Global MBA Program

こちらはすでに今年の9月から開始されているのですが、清華大学MBAは今年からGlobal MBA Programと称し、これまでFull timeでは中国語クラスと英語クラスで分かれていたものを統一して、基本的に全ての授業は英語で行い、Electiveで中国語で行われる授業を取る事ができるようになったようです。また、それに併せてこれまで以上に両大学間のスタッフの交流を活発にすることが謳われています。文字通り"Global Program"に向かっているようです。

個人的には、この"基本は英語、Electiveで中国語の授業を取れる"というシステムは非常にうまく働くような気がします。海外には出ずに中国でのし上がろうとする中国人はわざわざ英語で授業を受ける必要はなく、これまでこのような学生は中国語クラスに属していたのですが、それが混成される事によって特に中国人同士の選考が厳しくなり、結果学生の質が全体的に向上するような気がするのです。

北京の2つのMBAプログラムにおける新しい取り組みを紹介させていただきました。Intake 2014では日本人留学生は2校併せて1名と聞いていますが、これらの取り組みが広く知れ渡ることによってこの2校が選択肢の1つに加わることを願います。