中国MBAに挑戦した夫婦のその後(仮)

北京大学MBAを修了したサラリーマンのその後や関心を持つようになった中国ビジネスに関する情報について、気ままに記録していきます。

Field Business Study in Mainland China報告-6

引き続きField Business Studyの報告です。

5日目(金曜日)

1) Aurora Group (震旦集团)

私が所属しているスタディグループが調査担当することになっている企業です。

この企業は台湾を出自としており、ウェブサイトも繁体字簡体字、英語の3つが用意されています。大陸では上海を拠点としているようです。

主な事業はオフィスデザインおよび什器サプライ、OA機器製造販売です。日本企業でいうと岡村製作所やイトーキなどの什器メーカー、キヤノンやリコー、富士ゼロックスなどのOA機器メーカーを足した感じの企業です。

彼らの最大の特徴はそのマーケティングにあると私は考えており、それは「クライアントは中国国内企業だけ」に絞っていることです。その理由は2つあり、1つは中国市場が十分に大きいことです。中国のオフィスはまだまだデザイン的に改善の余地があり、彼らが保有する欧米で学んだデザイナーや欧米人そのものを連れてくることにより生み出される設計が広く顧客に受け入れられているようです。もう1つは中国政府がクライアントとなる中国企業に対して「オフィス什器、機器は中国企業製のものを購入する」ことを推奨しているからです(実際には台湾企業なのですが、それは彼らのロジックでは「中国」です)。これにより、上述の日系企業は競争力を失い、参入することが難しくなっているようです。

また、OA機器の方では3Dプリンタを今後主力製品として推進していく方針であるようです。実際、3Dプリンタで製造されたサンプルを見せてもらいましたが、かなり精巧なデザインを再現することができるようです。しかも他社と比較して低価格。私も値段を聞いた時にはびっくりしましたが、「この値段でこれが買えるなら、個人でも欲しい人は山ほどいるだろう」というレベルです。

また、オーナーの趣味でオフィスビルには非常に大きな博物館が設置されています。ここには中国国内から集められた様々な歴史的なコレクションが並んでいます。この博物館、設計は安藤忠雄氏が行っており、デザインの観点でも興味深いものがありました。

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↑外灘の一角を飾るAuroraビルディング

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3Dプリンタで製造されたものたち

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↑こんな精巧なかにまで

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安藤忠雄氏が設計した博物館の入り口階段

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↑中にはこんなのや

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↑こんなの

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↑こんなの

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↑こんなのがありました。

2) China Executive Leadership Academy, Pudong / 中国浦东干部学院

この旅の最後は、浦東にある幹部育成学校で「中国の組織」についてのレクチャーを受けました。

この手の話は、北京大学では散々聞かされてきた話ですが、これまでの話よりもより整理されていることや資料が英語と中国語の併記となっており理解しやすく設計されていることなどが私を含めた参加者の感想です。中国人にとっても非常にわかりやすい話だったようで、多くの質問が飛び交っていました。

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↑入り口です。

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↑写真が少ないのは、手を抜いたからではなく、真剣に聞いていた?からです

以上、長くなりましたが2週間前に終了した上海トリップの報告でした。

この後、3日ほど上海にとどまり食い倒れてから帰ったため、帰った4日後に受けたHSKは全くの準備不足で手応えは散々なものでした...