中国MBAに挑戦した夫婦のその後(仮)

北京大学MBAを修了したサラリーマンのその後や関心を持つようになった中国ビジネスに関する情報について、気ままに記録していきます。

4thセメスターの授業

最近は旅行ブログ的になっていましたが、ようやくMBA的なことに戻ってきました。

 

3月からいよいよ最後のセメスターが開始しました。

中国の大学は、春節によって春学期の開始時期が変わるようで、昨年は2月中頃スタートだったのですが、今年は春節が2/19だったため、それが終わってからの開始でかなり長い冬休みにでした。

すでに日本を出てから20ヶ月が経過しており、本当に残された北京生活はわずかです。

とはいえ、北京大学MBA的には今学期は本来(すでに単位を持っている人であれば)授業を取る必要はなく、就職活動やインターンをすることが奨励されています。ですが、せっかく学費を払っているので、興味のある授業だけを取ることにしました。

 

1. Guanghua-Wharton Joint Course: Marketing in Emerging Economics

その名の通り、University of Pennsylvania Wharton school(こちら)の学生が北京大学にやってきて、3日間の集中講座を一緒に受けるというものです。Whartonといえば、MBAランキングでも常に上位の世界トップクラスのMBAスクールです。北京大学MBAとの関係でいうと、この講座は毎年開かれている他、交換留学枠もあり、また一昨年にはEMBAにおいてDual Degree ProgramをLaunchしました。比較的密接な関係にあると言ってもいいと思います。

授業の内容としては、Whartonの教授(中国人)と北京大学の教授がそれぞれ中国マーケティングに関する授業を持つ他、北京の不動産業者の訪問、フィールドスタディとしてグループに分かれて中国の小売における消費者への訴え方についての調査などを行いました。

どちらかというとWharton学生向けの作りになっており、内容はどこか他の授業で聞いたことのある話も結構多かったのですが、それよりもUSで学ぶ学生、しかも中国へ来るのが初めての学生の意見(というよりも素朴な質問)は新鮮でした。例えばWechatというコミュニケーションツールが中国のエコシステムの中では中心的な役割を果たしており、欧米におけるWhatsappとは全く異なる存在であること、中国は急激に経済成長しているため、各世代における価値観に大きなギャップが存在しており(もちろんどの国にもあるのですが)、それに合わせたマーケティングが必要であることなどは彼らにとっては新たな発見だったようです。

この授業、まだレポートが一本残っているのですが、グループの誰も動き出さないので私も今のところは静観しており、ギリギリになったらはじめようかと。

 

2. Entrepreneurial Management

もう1つはEntrepreneurに関する授業です。私自身当面は起業するつもりはない(できない)のですが、アントレプレナーとしてのマインドやファイナンスIPOに関する知識を広く押さえておくことは企業でビジネスをする上でも役立つと考えており、MBA最後の授業として選択しました。

授業は、ファイナンス系は北京大学の教授が、マネジメント系は自身でVCを経営しているアメリカ人講師が担当です。このアメリカ人講師の方が非常に変わった経歴で、大学までは比較的普通に育っているのですが大学院進学に際してハーバードロースクールを蹴ってフルブライト奨学生としてフィリピン大学でマクロ経済を勉強しています。その後、フィリピン、アフリカで働いたのちハーバードビジネススクール(HBS)を経てマッキンゼーに入社。マッキンゼーでは主に南米において働いていたようで、その後現在のVCに至った模様です。

彼の半生はHBSのケースに書かれており、このケースを実際に授業で使いました。

きっと、アメリカのビジネススクールで教えるような人たちはこんな変わった経歴の持ち主ばかりなんだろうな、と思いつつ、授業をエンジョイしました。彼の経歴の深みもあるのでしょうが、この授業はMBAで受けてきた授業の中でもTOP3に入ると思います。

 

これら2つの授業に加えて、現在は修士論文を執筆中です。

 

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意外とこの論文というやつが曲者で、1つの授業に相当するくらいの勉強はしなければ突破は難しそうです。英語で書くことよりもロジックを積み重ねることの方が大変ですね。