中国MBAに挑戦した夫婦のその後(仮)

北京大学MBAを修了したサラリーマンのその後や関心を持つようになった中国ビジネスに関する情報について、気ままに記録していきます。

論文執筆

約2年前の話を今から書く、というのも変な話ですが、まずはきっちりとMBAブログを締めるべきかと。

 

最終セメスターの授業についてはすでに掲載している通りですので、こちらを参照していただきたく、今回は最後の課題となった修士論文(Thesis)およびその発表(Defence)についてまとめておきます。特に発表についてはあまりにユニークなため、このテーマを2回にわけて書いていきます。今回は修士論文提出までの流れです。

 

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  1. MBA修士論文が必要な理由

北京大学MBAでは授業に加えて、修士論文を提出する必要があり、最終セメスターの特に最後の1か月はこれにかかりっきりとなっていました。

中国の国立大学のMBAは修士号を取得できるのですが、そのためには他の修士号と同様論文の提出が要求されます。これが中国国内の大学のルールのようです。形式美を重んじる、いかにも中国らしいルールです。

 

  1. 論文提出までのスケジュール感とやること

テーマの選定は比較的早くから始まり、2年目の1stセメスター、つまり9月から11月くらいの間に大枠を決める必要があります。その後、翌年(つまり卒業年)の4月末までに完成させるます。

やることとしてはおおよそ次の通りです。

 

1) 指導教授の選定

まず最初に指導教授を選びます。本来はテーマの選定後に指導教授を選ぶのですが、私の場合は指導教授ありきで決めました。なぜなら過去の経験上、指導教授との相性は論文執筆および精度に大きく影響するため、自分が本当に書きたいと思っていることよりも、相性がよさそうな指導教授をまず選び、その指導教授の担当領域の中から自分の興味・関心があるテーマを選定していく、という方が私の最終目的(=卒業)から逆算すると効率がいいです。

私は、台湾系で少しだけ日本企業でも仕事をしたことがあり、英語に堪能であり非常に多くの領域をカバーしている若い准教授を選びました。

 

2) テーマの選定

という若干邪な考えで指導教授を選定しましたが、その頃は結構本気の大作を書いてやろう、と息まいていました。

なぜなら私自身、学生時代には学士論文と修士論文を書いた経験がありますが、その当時はまだ結論から考えるという思考が全く身についておらず、 今振り返ると内容や構成が相当ぼんやりしており、果たして何のための実験だったかなぁと未だに思っています。

その反省から今回は是非とももっといいものを書きたい、と考えていたのです。

テーマの選定期間に当たる2年目の1stセメスターは、香港への交換留学中だったのですが、そのころからテーマの絞り込みと大体の書きたいことの要点を整理、指導教授とのSkypeでの討議も熱心に行っていました。

 

3) 論文執筆

ただ北京に帰ってからは、最後のセメスターについては授業はほどほどに、社会復帰する前に今のうちにできることをやっておこう、という気持ちが大きく先行し始めたので、実は論文も書き始めた当初ほどのモチベーションはなく、最終的にはうまく着地させることに終始した、というのが実情でした。

とはいえ、これまで学んできたことの集大成という意味も含めてある程度は習ったことを織り交ぜることで留学の総復習につながったものとも理解しています。

私が何を書いたかはさておきですが、私のこれまでの経験と今後も高い関心を持ち続けるであろう「戦略」と「マーケティング」の話を中心をイシューの中心に据え、なるべく得意としていない「会計」や「財務」の話には触れないようにしました。

そんなモチベーションで論文を書いてしまったので、論点が多少ぼやけたり深掘りが足りないなぁと思いながらも(多くの妥協と共に)書き終えることができました。

 

そしてこの論文、書くだけでなく最後には「論文発表」というセレモニーによって締めくくられるのです。

このセレモニーだけでも1話になるので、こちらは次回に回し、この修士論文発表の回を持ってMBAブログの締めとしたいと考えています。