振り返りを行いたいと思っていますが、なかなかまとまった時間が取れないので、振り返りの一環として「MBA留学で使用した日本語の書籍」について書いてみたいと思います。
英語の授業であれば使用するテキストは当然英語ですが、勉強したことない科目を英語で最初から勉強するのは、高い英語力がある人を除けばかなり時間がかかります。
留学中は授業だけに時間をとられるわけにはいかない(というのは私だけかもしれませんが)ので、効率よく勉強するためにも母国語の参考書を持っていくべきと思います。
1. 基本書籍
定番中の定番ですが、非常によくまとまっていますので、エンジニア出身の私が出発前および基本を理解するときには重宝しました。ちなみに私が持っているのは、「アカウンティング」、「ファイナンス」、「マーケティング」、「ビジネスプラン」の4つです。
2. 科目別
1) ファイナンス
- 道具としてのファイナンス
おそらく最初の1年で最も使用頻度が高かった書籍です。
名前の通り、理論を学ぶだけでなく実際にどうやって知識を使うか、さらにはExcelでの計算の仕方やフォーマットまで提供しています。授業中の課題、ケース分析、テスト準備に大活躍。正直、この本がなければファイナンスを乗り切るのは危なかったかもしれません。。。
次のセメスターもファイナンスをとるつもりなので、この本は私に取って欠かすことができないものになるでしょう。
道具としてのファイナンス (2005/08/25) 石野 雄一 商品詳細を見る |
- あわせて学ぶ会計&ファイナンス入門講座
こちらも併せて使用していました。
北京大学では1stセメスターで会計を、2ndセメスターでファイナンスがありこの本の順番通りに進んでいったので、会計とファイナンスをつなげる本書のコンセプトが非常に受け入れやすかったです。
また、この書籍で推奨されていた経済小説(ハゲタカ、トップレフトなど)も読みました。経済小説は勉強には向きませんが、興味関心を持つためには非常にいい材料だと思います。
あわせて学ぶ 会計&ファイナンス入門講座 (2013/04/26) 保田隆明、田中慎一 他 商品詳細を見る |
新装版 ハゲタカ(上) (講談社文庫) (2013/09/13) 真山 仁 商品詳細を見る |
新装版 ハゲタカ(下) (講談社文庫) (2013/09/13) 真山 仁 商品詳細を見る |
2) 統計学
- 完全独習 統計学入門
統計学をまったく学んだことが無い人または学んだけど時間が経って忘れてしまった人は準備としてこれを読んでおけば十分対応できると思います。概念を理解することが難しい統計学を簡単に理解できるので、講義期間中はたびたびこの本に戻って基本を思い出していました。
完全独習 統計学入門 (2013/06/17) 小島 寛之 商品詳細を見る |
3) ミクロ経済学
- ゲーム理論の思考法
ミクロ経済の中で特に関心が高かったゲーム理論だけ参考書を買いました。この書籍もゲーム理論を深く掘り下げている訳ではないのですが、基本的なゲームが網羅されているので、ゲーム理論とはなんぞや、を理解するためにはこれで必要十分です。この書籍を理解した上で大学のテキストやケースを検討するのはいいと思います。
ゲーム理論の思考法 (中経出版) (2012/09/07) 川西 諭 商品詳細を見る |
4) 戦略
- 良い戦略、悪い戦略
以前紹介した通り担当教授がこの本の著者の弟子であるため、使用されたケースもこの中のものがいくつか出てきました。ソリューションがアカデミック寄りの本ですが、世の中で謳われている「戦略」がいかに陳腐なものかを理解するにはいい本です。シンプルであることを貫くのは難しいことですが、ケースの準備をする上でロジックやソリューションが複雑にならないよう心がけるきっかけになった本です。
良い戦略、悪い戦略 (2012/06/23) リチャード・P・ルメルト 商品詳細を見る |
- 経営戦略全史
直接戦略の講義に関連するわけでは無いのですが、戦略の歴史を俯瞰した上で戦略の授業(ケース)に臨むと議論が深まるのではないでしょうか(私は読み切れませんでしたが、、、)。
経営戦略全史 50 Giants of Strategy (ディスカヴァー・レボリューションズ) (2013/05/09) 三谷宏治 商品詳細を見る |
留学先に多くの書籍を持っていくことは難しいことですが、最近はkindleをはじめとした電子書籍が充実しており、上記の本はほとんどkindleでも販売されています(だから選んだ、ということもありますが)。基本をさらっと勉強したい人、英語での授業前に準備しておきたい人、効率よく準備して他のことに時間を使いたい人にはいいと思います。