前回に続いて中国MBAについて掘り下げてみます
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「Peking University MBA」というキーワードをGoogleなどの検索エンジンで検索すると、2つの異なるMBAが出てきます。
A 光華管理学院(Guanghua School of Management, GSM)
この中にはさらに4つのプログラムが含まれています。
A-1 FMBA (Full time MBA) – Chinese Course
A-2 IMBA (International (Full time) MBA) - English Course
A-3 PMBA Part time MBA - Chinese Course
A-4 PIMBA Part time International MBA – English Course
フルタイムMBAとパートタイムMBAそれぞれの中に中国語で授業が行われるコースと英語で授業が行われるコースがあります。
中国語での授業が提供されている点が、他の海外MBAと異なる点と思います(日本のMBAで日本語と英語を併設しているところがあるのと同じです)。
この内、私が所属するのはA-2の「IMBA」です。
言語に関わらずフルタイムは2年間、パートタイムは3年間のコースとなっています。
■ 光華管理学院の特徴
① 「中国ビジネスで実際に行われていること」を学ぶこと
あくまで大学側の主張ですが、学生も全員この点について期待して北京大学MBAを選択しています。
授業内容も中国のケースを積極的に使い、中国の歴史や文化に基づいたビジネス習慣の特徴や市場の特徴などを学ぶことができるようになっています。
② 西洋圏と中国の比較ができること
講師陣もアメリカを中心に中国国外で博士号や修士号を取得した方、中国国外企業での豊富な実務経験を持つ方が多いため、西洋圏と中国の比較についても彼らの経験に基づいた講義・討議ができるようです(聞いただけなので実際はどうかわかりませんが)。
余談ですが、1学年上のクラスでは授業の中で太極拳を学ぶことがあったそうです。
今年もあるかどうかわかりませんが、中国を知る上では是非体験してみたいと思っています。
■ フルタイムMBAについて中国語コースと英語コースの違い(私が認識している点)
① 中国語コースの方が必修科目として指定されている講義が多く、英語コースは中国語コースで必修とされている講義も選択講義に入っている
② 中国語コースは(英語コースと比較すると)前半の1年間にかなり多くの授業が詰められている
③ 講師陣は中国人が多く彼らにとって英語は第二言語であるため、中国語の方が場合によっては伝えられる情報が多い(定性的な話ですが)
ただこの点に関しては英語圏以外のビジネススクールでも同様であると考えられるため、気にしても仕方ないことかも知れません。
B. BiMBA
北京大学には光華管理学院とは異なる、もう1つのビジネススクールがあります。
BiMBA (Beijing International MBA)です。
こちらは北京大学内に設けられている教育研究機関であるNational School of Development (NSD) により運営されています。
スクールの創設者は、世界銀行の副総裁を務めた方です。
ベルギーのVlerick Business Schoolと提携しており、プログラム卒業後はVlerick Business Schoolの経営学修士号が授与されます。
北京大学からは修士号は授与されません。
プログラムは17ヶ月間で光華管理学院と同じくフルタイムとパートタイムがあり、講義は全て英語で行われます。
特徴として講師陣は、BiMBA ownとVlerickの講師から成っており中国、欧州それぞれに深いインサイトを持つ講師の授業を受けることが可能な点ではないかと思います。
AとBを整理した結果が以下の通りです。
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BiMBAについては、学位の観点からすると北京大学から授与されるわけではないので「私立系」の分類なのかもしれませんが、組織上北京大学内に置かれているため、「国立大学系」としました。
日本からの留学生だけでなくその他の中国国外からの留学生もこの「光華管理学院」と「BiMBA」で混乱してしまった経験をお持ちの様なので、注意深く比べる必要があります。
プログラム内容については、講義を受けた上で評価をし、改めて記事にしていきたいと思っています。