前回予告どおり、New York Study Tripの詳細についての記事です。
大きく3つのアクティビティに分かれます。
1. 講義
今回のStudy Tripは場所がニューヨークということもあり、学校側としてテーマを「金融」にフォーカスをおいてくれたようです。
そして金融に強いとされるコロンビア大学やニューヨーク大学の講師を招聘して
5つのトピックについて講義頂きました。
1) Private Equity
2) Chinese Investment in the U.S.
3) Monetary / Fiscal Policy
4) US equity market
5) Corporate Credit Scoring model
内容はどれも金融をバックグラウンドに持つ人にとっては初歩的なものだったと思います
(実際、中国人学生の間ではそのような会話がなされていたよう)が、
そうでない私のような人間にとっては、1stセメスターで金融関係の授業が無いためかなり理解が難しかったです。。。
その中で、前回も述べた通り1)のPEに関する授業はPEで酸いも甘いも経験した講師による話が聞け、
「あ、PEっていう結構面白そうな世界があるもんだな」と気づかせてくれたのが
今回私にとっては最大の収穫ではなかったかと思います。
逆にPolicy関連については期待していたものの、講師側の準備不足とも取られかねない出来の講義であり、「米国の講師でもこのレベルは居るんだな」というのを気づかせてくれたことが収穫です。
この講義、従い内容は正直あまり覚えていません。。。
↑5)の講義です
2. 企業訪問
今回はFederal Reserve bank of New YorkとBloombergの2社の訪問でした。
Federal Reserveは、日本で言うところの日銀ですが、
アメリカの場合は12の分行に分かれており、その中で最大の権力を持つのがNY店とのことです。
ここで、Market Operationを担当する方からの話を聞くことができました。
話は彼ら(スピーカーは女性でしたが)の業務内容や最近のオペレーションのトレンドについて語られたのですが、とにかく英語が早すぎてついていくのがやっとでした。
ネイティブスピーカーですら「早い」と感じるくらいですから。。。
Bloombergについては何か得たものがあるか、と言われると難しい所です。
単なる会社紹介に終わった気がしました。
↑Federal Reserve Bank of New York
↑中には入っていないけどNY証券取引所
3. その他
1) Alumniとの交流イベント(コロンビア大学)
2) ディナークルーズ
3) 軍校(West Point)訪問
4) 買い物(アウトレットモール)
1)は、中国人学生向けのイベントだったようで、全てが中国語で行われました。
そのため私は途中で抜けてコロンビア大学ビジネススクール(CBS)に通う日本人学生との交流を個人的にしていました。
この交流会、パネルディスカッション形式で行われて、パネラーはCBSの中国人学生(一部の人は北京大学卒業)であり、中国のスーパーエリートやばりばりのキャリアウーマン(かつアントレプレナー)までそろっていました。
通訳を通じて一部彼らのやり取りを聞いていたのですが、
やはりパネラーのハングリー精神は我々北京大学学生というよりも日本人として見習うべきところがあると感じる、かなり熱いディスカッションでした。
特に女性のアントレプレナーの方の反骨精神はすごいものがあり、中国では受験に失敗して良い大学に入ることができなかったことをさんざん両親から責め続けられたため、それを見返す為にアメリカに来て、CBSを卒業し、起業して見返したというサクセスストーリー(?)には聞き手のやる気をかなり喚起してくれた模様です。
実際、ディスカッション終了後も1時間程度彼女を囲う輪は切れることはありませんでした。
↑欧米の大学っぽい、重厚感あふれる感じ
↑パネルディスカッション
2), 3)は、アメリカに来ることがなかなか難しい中国人向け(VISA発給は意外と面倒なようです)のものなので、まあ普通の観光です。
とはいえ、クルーズで見ることができたライトアップされた自由の女神には、約30年前に「アメリカ横断ウルトラクイズ」を見てこの地に憧れた人間にとっては感慨深いものがありました。
↑ライトアップされた自由の女神。この下でクイズをしたかった。。。
また、West Pointというアメリカ陸軍士官学校の見学もできたのですが、
設備の重厚さと、スーパーエリート教育(文武両道)を施される為に、ここを卒業した人は
軍を退役したとしても一般企業から引く手あまたであるとの話が印象的でした。
ビジネスで使われる「戦略」とはそもそも文字通り戦争のためのものであり、
士官学校に通う学生はその「戦略」をここで徹底的に叩き込まれるため、
それをビジネスに応用することは容易いことと、
上級士官は数千名の兵士を統率する必要があることから強いリーダーシップを求められるため、
それは企業においても通用するものであることが理由であるようです。
「不毛地帯」の世界観を垣間見た気がしました(別に学校が雪に覆われていたことが理由ではありません)。
↑West Pointの校舎(宿舎??)
4)は同じくなかなか来ることが難しい人向けにセットされたイベントだろうと思います。
逆にこれが撒き餌となって中国人学生の参加者が増えたのだろうと推測しています。
それくらい彼らの買い物意欲は凄まじく、一体どれだけの人から買い物を頼まれてきたんだろう、
と不思議になるくらいの散財の仕方でした。
というわけで、詳細と言いながらざっと振り返ってみました。
今回のNY Study Tripは北京大学MBAのNYオフィス(そんなものがあること自体驚きですが)が企画した初めてのイベントであったため、日本人からしたらまだまだオーガナイズされ切っていない部分が多く見受けられました。
企画としては悪くないと思いますので(しかもこれで単位ももらえる!!)、その辺りをフィードバックして改善を求めていきたいと思います。