中国MBAに挑戦した夫婦のその後(仮)

北京大学MBAを修了したサラリーマンのその後や関心を持つようになった中国ビジネスに関する情報について、気ままに記録していきます。

深圳の怪しいマーケット

最近、よく深圳に出入りします。

深圳は香港から地下鉄で行くことが可能で、羅湖と落馬洲の2つの駅から渡ることができます。

101-01.gif

先日、深圳で夕食を食べるために羅湖から深圳に行く途中で噂に聞いていた「粉ミルク」や「紙おむつ」を大量買いする人たちをたくさん見かけました。

10年ほど前と6年ほど前になりますが、中国で粉ミルク偽装・メラミン混入が発生しました。これ以降、中国の人は中国の粉ミルクを全く信用しておらず、日本や香港、シンガポールから大量に購入しています。

また理由はわかっていませんが、日本製の紙おむつを大量購入している中国人が急増している、というニュースが日本でも話題になったことと思います。そのため、日本においても購入数量の制限がかかるようになったそうです。

このように、需要があるものの購入制限があるため思うように手に入らない、というところに目をつけた人たちがこれを商売にしています。その現場を目撃しました。

まず、中国-香港の境(国境ではないので、言い方がわかりませんが)の2つの駅から1つ香港側にある「上水」という駅に、これら乳幼児向けの商品を販売するマーケットが存在するようです。

私が深圳に向かう電車に乗っている際、上水駅で大量の中国人がこれら製品をもって乗り込んできました(なぜ中国人とわかったか、というと普通語を話していたから)。

101-02.jpg

↑日本メーカーの紙おむつです

101-03.jpg

↑大量の粉ミルクの缶を抱えています

その後私は羅湖で下車し、イミグレを通過して深圳に入って地下鉄に向かう途中でこのような光景を見ました。

101-04.jpg

101-05.jpg

101-06.jpg

こうやって境界を超えたところで堂々と転売をしていました。

値段を確認しなかったのですが、間違いなく香港で売られているよりも高い値段で売っているはずです。

その後、私は地下鉄の駅前で待ち合わせをしていたため、柱を背にして待っていたのですが、突然4人の中国人が私を囲みました。

一体私に何の用があるのかと思っていたのですが、

101-08.jpg

↑突然かばんを開けて

101-09.jpg

101-10.jpg

↑かばんの中はお菓子や粉ミルクの缶が

101-11.jpg

↑そして金の計算

101-12.jpg

↑金の受け渡し、確認

101-13.jpg

↑紙おむつと

101-14.jpg

101-15.jpg

↑粉ミルク

目の前で堂々と取引されました。

2013年3月以降、香港を出る個人が持ち出せる粉ミルクは1.8キログラムまでとなっており、違反者は最大で50万香港ドル(約680万円)の罰金と2年の禁固刑が科せられるそうです。

より詳細に知りたい方はこちら

粉ミルクだけでなく、iPhone6にしても発売から4ヶ月経った今でも転売を狙った集団により買占めされているため普通に手に入れることはできず、Appleストアのすぐ外で転売が行われるような環境ですから、こんなことは普通のことなのかもしれません。